カメラについての長い話

X100シリーズが発表された時、衝撃が走った。

「このカメラで家族を撮りたい」

初めての感覚だった。
子どもたちと走り回ったり、抱っこしたりする時も邪魔にならないコンパクトさ。
ズームも出来ない換算35ミリの、固定された焦点距離は逆に想像力を膨らませる。
そして何より、レンズ交換が出来ないという潔さ。

結婚した時、これから始まる家族との生活を撮りたくて始めた趣味の写真も、
六太やよつ葉が産まれてからはあまりお金をかけたくないと思い始めた。
当然、新作のフルサイズ機やLレンズなんて買えない。
でもこのカメラなら、新しくレンズを購入しよう、なんて物欲にも悩む必要がないし、
価格もコンデジに毛が生えた程度で、何年も使って古くなって壊れたら、
その時のシリーズ新作に買い直すことが出来る(ぜひ、ロングセラーシリーズになって欲しい)。
まさにこれは、僕の為のカメラだ!
そう思った。

何より、始めに感じたあの感覚。
「このカメラで家族を撮りたい」
そんな風に出会えたのが嬉しかった。
使い始めて約5ヶ月。
使いこなせなくて日々苦しんでる僕を見て、
「(今まで使ってた)大きい方で撮ったら?」と嫁は言うけれど、違うんだ。
キレイに撮るだけなら、確かにそうだけど。
フォトコンテストに出すなら、そうするけれど。
だってこれは、
僕の為のカメラだから。
だって撮るのは、僕の家族だから。

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